山岳競技のルール・見方 |
国民体育大会には、第1回大会から山岳部門として参加していますが、第35回栃木国体から正式種目として、47都道府県の予選を経た4種別(成年男女・少年男女)の選手が3種目(縦走、踏査、登攀)の競技を行っています。第63回国民体育大会、チャレンジ!おおいた国体(2008年)から山岳競技は、縦走競技が廃止され、クライミング競技の2種目(リード、ボルダリング)の開催となります。
競技は「リード競技」と「ボルダリング競技」の2種目があり、2名がそれぞれ2種目を競技し、種目ごとにチームの順位をつけて争われます。登るためには、力だけでなく体の柔軟性やバランス、知力、経験、精神力等いろいろな要素が必要です。自分の力を出し切って登り切った時の達成感、爽快感、充実感が得られるスポーツです。 |
リード競技 |
高さ12m以上、幅3m以上のクライミングウォール(人口壁)を規定の用具を使用して登り、その到達したポイントを競う競技です。
登る選手は安全のため、ロープでビレイヤー(確保者)が確保しながら、何ヶ所かにあるクイックドローと呼ばれる支点にロープをかけながら登っていきます。この方式をリード方式といいます。
また、事前にそのルートを登ることは許されず、選手は試技の前に6分間だけルートを観察することが許されます。これをオブザベーション(下見)といいます。オブザベーションだけで試技することをオンサイト(初見)といいます。選手は、オブザベーション後は、アイソレーション・ゾーンに隔離され、他の選手の登りを見ることは一切できません。
競技は、スタートポイントのホールドから任意に設定されたホールドを利用して、終了のホールドまで落ちずに登れれば最高ポイントである「完登」となります。
制限時間があり、試技は1度だけです。途中で落下したり、違反行為があれば、そのポイントで終了となります。チームの選手2名は話し合いの上、同時に左右2面に設定されたルートのどちらかを登り、その到達ポイントでルートごとに個人順位を決定し2人の個人順位を合計しチーム順位を決定します。 |
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ボルダリング競技 |
高さ5m、幅6m位の比較的低いボルダリングウォールで行います。
安全確保のためのロープ(命綱)を一切使わないため、落下しても怪我を防ぐためにマットを敷いて競技を行います。
ボルダリングとは、ボルダ−(河原などにある高さ3〜5m位の大岩)を登ることから転じてネーミングされたクライミングの一つのジャンルです。最もシンプルな種目といえます。
リード競技は登る距離が長い分、持久力が重視されるのに対し、ボルダリング競技は、登る距離が短い分、瞬発力が重視される競技と言えます。
競技は、設定されたルールをスタートホールドから終了ホールドまで何回で登れるか(完登)を競います。
制限時間内であれば、何度でも最初から登り直してよいのです。ただし、登った回数は審判員がカウントし、何度も登れば登るほど、順位は下がっていきます。
国体はリードと同じ選手2名でチームをつくります。それぞれ、2つのプロブレム(課題)を登ります。
予選は会場にウォールを2プロブレム×2基設置します。各チーム2選手が同時に別々のプロブレムを、完登するか又は制限時間が来るまでトライを繰り返します。1基終了後6分間の休憩をし2基目にトライします。
その結果により全選手個人の順位を決定し、次ぎに個人順位を合計し、チーム順位を決定する方式で勝敗が競われます。
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用語の説明 |
◇オーバーハング
【over−hang】 |
岸壁中で、傾斜が90°を越えてひさしのように飛び出した部分を指す。 |
◇核心 |
ひとつのルートは、レスト・ポイントによっていくつかの部分に分けて捉えることが出来る。そのうちのもっとも難しい部分が、ルートの核心と呼ばれます。 |
◇ホールド
【hold】 |
壁に設置された手がかりや足がかりを指す。 |
◇スタンス
【stance】 |
足を使うフット・ホールドのうち、しっかり立てる足場のこと。感覚的には微妙なエッジングを使うほどはなく、つま先でしっかり立ちこめる大きさ以上であればスタンスと呼ぶ。 |
◇ハンド・ホールド
【hand hold】 |
手で保持するホールド。ガバ・ホールドや指先だけで保持する小さなホールド、クラックのジャムなど、手を使うすべてのホールド。すべての手がかりを指す。 |
◇フット・ホールド
【foot hold】 |
足を使うホールドのこと。普通に立てるスタンスや微妙なエッジングを使うもの、フックなど、足で体重を支える全ての足がかりを指す。 |
◇ルーフ
【roof】 |
オーバー・ハングの傾斜がほぼ180°のもので、屋根のひさしのように水平に張りだした部分のことを指す。 |
◇グラウンド・フォール
【ground fall】 |
墜落が空中で止まらずに、地面に激突してしまうこと。 |
◇クリップ
【clip】 |
登りながらヌンチャクのカラビナにロープをとおす動作のこと。 |
◇ゼット・クリップ
【Z・clip】 |
クリップしたピンより下のロープを掴みたぐって次のピンにクリップしてしまうこと。ピンの間隔が近い場合に起こりがちなミス。 |
◇テンション
【tension】 |
クライマーがロープに全体重を預けること。ビレイヤーにロープを張ってもらってスタティックに体重を預ける場合も、まともに落ちて強い落下衝撃をかける場合も、「テンションをかける」「テンションが入った」などという。 |
◇ビレイ
【belay】 |
フリー・クライミングは、登る者(クライマー)と確保する者(ビレイヤー)との二人一組で行う。ビレイヤーがクライマーの墜落を止めること、クライマーの墜落を止める用意をすること、そのシステムのことをビレイという。 |
◇ビレーヤー |
選手が墜落したらその時点で競技終了となり、最後につかんだボールドが最高到達点となります。多くの選手が途中で墜落しますが、ロープにより選手の墜落を留める人をビレーヤー(確保者)と呼びます。 |
◇フォール
【fall】 |
リード・クライミングにおいてクライマーが墜落すること。 |
◇カラビナ
【carabiner】 |
金属製の輪にゲートの付いたギア。形状で分類すると、オーバル型、D型、変形D型、ベント・ゲート、安全環付きがある。俗に「ビナ」とも言う。 |
◇チョーク
【chalk】 |
クライミングの時に手に滑り止めとして使う粉(炭酸マグネシウム)のこと。 |
◇ヌンチャク |
2個のカラビナを短いソウン・スリングで繋いだもの。 |
◇ハーネス
【harness】 |
クライミング用安全ベルト。身体の安全を確保する上でクライミングには欠かせない用具。 |
◇ハンガー
【hanger】 |
ハンガー・ボルトのヌンチャクをかける部分のこと。あくまでもカラビナをかけるためのものであり、これに直接ロープをかけたりスリングをタイ・オフしたりしてはいけない。 |
◇ロープ
【climbing rope】 |
登攀の確保に使用するロープ。直径9mm以上で、UIAA規格をクリアする強度を持つものが、クライミング・ロープである。 |
◇オン・サイト
【on sight】 |
初見のトライで墜落もせずに登り終えること。 |
◇完登 |
ルートを通して登り切ること。一般にはマルチ・ピッチのルートを始めから終わりまで登りきることを指す言葉。 |
◇初見 |
ルートを初めて登るとき。オン・サイトという結果を導くための必要条件。 |
◇ルートセッター
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登るための手がかりや足がかりをホールドといいますが、使ってよいホールドはあらかじめ限定されてルートが定められています。そのルートを設定しつくる人をルートセッターといいます。
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◇オブザべーション |
全ての選手が同じ条件で競技するために、いくつかの制限が設けられています。第1に選手は事前にウォールを見てはいけないことになっています。競技当日、選手は最初に全員で数分間ルート観察を行います。これをオブザべーションと呼びます。 |
◇アイソレーションゾーン |
オブザべーションが終わるとウォールが見えない場所へ移動して、先に出場した選手やすでに競技を終えた選手と接触しなしようにして待機させられます。この待機場所をアイソレーションゾーンと呼びます。 |
◇コールゾーン |
日本語の最終選手待機所という意味で、ウォールの後ろにあり、選手はここでビレーヤーとロープを結束します。 |
◇テクニカルインシデント
【technical incident】 |
ホールドの回転、選手がロープを引いたときビレーヤーがスムーズにロープを繰り出せなかった等により競技を続けることが出来ないと判断した選手が、すぐに審判に申し出て認められ競技を中断した場合、それをテクニカルインシデントと呼び、後から再競技が出来る。 |